犬がフードを食べないのにおやつは食べる原因と対処法を解説!

犬がフードを食べないのにおやつは食べる原因と対処法を解説!

愛犬が毎日の主食であるドッグフードをなかなか食べてくれないと悩む飼い主は少なくありません。特に、フードは食べないのにおやつは喜んで食べるという状況では、どのように対応すればよいのか迷ってしまうこともあるでしょう。

ドッグフードなどの主食には、適切な量の水とともに与えることで、必要な栄養素をバランスよく摂取できる「総合栄養食」があります。一方、おやつなどの間食は、主食の代わりになるものではありません。おやつばかりを食べていると、必要なカロリーや栄養素が不足し、健康に悪影響を及ぼすおそれがあります。

愛犬の空腹を心配し、少しでも食べてもらおうと、つい好物ばかり与えてしまうこともあるかもしれません。しかし、その状態を放置せず、食べない原因を見極めたうえで適切に対処することが大切です。

本記事では、愛犬がドッグフードを食べないのにおやつばかり食べる原因と、健康を守るための具体的な対処法について詳しく解説します。

犬がフードを食べないのにおやつだけ食べる際の注意点

犬がフードを食べないのにおやつだけ食べる際の注意点

犬がフードを食べず、おやつばかりを食べる状態が続く場合は、健康への影響に注意が必要です。犬用の食べ物は、大きく「総合栄養食」と「間食」に分けられます。総合栄養食は、適切な量の水とともに与えることで、犬の健康維持に必要な栄養素をバランスよく摂取できるように設計されています。

一方、間食は嗜好性を重視したものであり、基本的に主食の代わりにはなりません。

愛犬が総合栄養食を食べず、おやつばかりを欲しがる状態が続くと、必要なビタミンやミネラル、カロリーなどを十分に摂取できず、栄養バランスが崩れるおそれがあります。こうした状態が長引けば、体重の減少や栄養不足など、健康にさまざまな悪影響を及ぼす可能性があります。

愛犬に少しでも食べてほしいという思いから、喜んで食べるおやつを与え続けたくなることもあるでしょう。しかし、おやつで空腹を満たすだけでは、必要な栄養を十分に補えない場合があります。

健康を維持するためには、フードを食べない原因を見極め、総合栄養食を適切に摂取できるよう対策を講じることが大切です。

犬がフードを食べないのにおやつは食べる原因とは

犬がフードを食べないのにおやつは食べる原因とは

総合栄養食を拒んで間食ばかりを好む背景には、いくつかの異なる理由が存在しています。

大きく分類すると、病気などによる食欲不振が原因で治療を必要とするケースと、単なるワガママや偏食などの理由からトレーニングや環境の見直しを必要とするケースの2つに分けられます。

フードに対する飽き

犬の舌の上面には味覚を感じ取るための受容器である味蕾が存在しますが、その数は人間の5分の1程度にあたるおよそ2000個しかありません。味に対する感受性が比較的低いため、基本的には同じものを食べ続けても飽きることはないという意見もあります。

しかしながら、個体差も存在するため、長期間同じものを食べ続けているうちに風味などに飽きを感じてしまうことも考えられます。その結果、より嗜好性の高いおやつばかりを求めるようになることがあります。

ストレスや運動不足による食欲の低下

病気以外の理由でも、精神的な負担や運動量の不足が引き金となって食欲が低下してしまうことがあります。繊細な性格の犬の場合、動物病院への通院後やペットホテルでの宿泊など、普段とは異なる環境に身を置くことで強いストレスを感じ、食欲をなくしてしまうことが珍しくありません。

また、多くの運動量を必要とする大型犬などの犬種においては、十分な運動ができていないとお腹が空かなかったり、体を動かせないこと自体がストレスとなったりして、結果的に好きなものしか食べなくなってしまう可能性があります。

病気や加齢による体調不良

食欲不振は、多くの病気に共通して見られる代表的な症状の一つです。体調不良が原因で食欲が低下している場合は、主食だけでなくおやつも食べなくなってしまうことがあり、それに加えて嘔吐や下痢、元気消失といった他の症状が同時に現れることも多くあります。

また、加齢も食事量に影響を与えます。年齢を重ねてシニア期に入ると、運動量が減少するとともに消化機能も低下するため、自然と食事の量が減少していきます。さらに、加齢に伴う口内のトラブルが原因でご飯を食べられなくなっているケースも存在します。

ご飯を食べないとおやつがもらえるという学習

体調が悪いわけではないのに、おやつを見せると尻尾を振って大喜びで食べるという場合は、単に食べ物をえり好みしている可能性が高いと考えられます。

犬は非常に賢い動物のため、「出されたご飯を食べずにいれば、飼い主さんがもっと美味しいものを出してくれる」と学習してしまうことがあります。このように待てば美味しいものが出てくると学んでしまった結果として、ワガママから主食を拒否するようになり、テンションが上がる間食だけをねだるようになってしまうのです。

犬がフードを食べないのにおやつは食べる時の対処法

犬がフードを食べないのにおやつは食べる時の対処法

愛犬がご飯を拒否して間食だけを求める理由には様々なものがあるため、それぞれの原因に合わせた適切な対策を講じることが重要です。ここからは、具体的な対処法について解説します。

フードの変更やトッピングの追加

風味に飽きていることが原因と考えられる場合、フードの種類を変更してみるという手段があります。ただし、急に新しいものに変えてしまうと消化器に負担がかかり、下痢などの症状を引き起こす可能性があります。

そのため、今までのものに新しいものを少しずつ混ぜながら、徐々に体を慣れさせていく方法が推奨されます。

また、トッピングを加えることも効果的な対策の一つです。普段ドライフードを与えているのであれば、同じ種類のウェットフードバージョンをかけたり、犬用のふりかけを混ぜたりすることで興味を惹くことができるかもしれません。

なお、持病などの理由で療法食を与えている場合は、違うメーカーのものを選んだりトッピングを加えたりする前に、必ずかかりつけの獣医師に相談して許可を得るようにしてください。

運動不足や環境変化によるストレスの解消

運動不足や環境の変化によるストレスが原因である場合は、そのストレスを解消するための時間をしっかりと取ることが求められます。運動量が足りていない場合は、散歩の時間を増やしたりドッグランで思い切り遊ばせたりして、エネルギーを発散させてあげることが大切です。

動物病院への通院がストレスになっている場合は、診察が終わった後に思い切り褒めて優しく撫でてあげるなど、受診を嫌なものと思わせないためのトレーニングが有効です。

また、ペットホテルに預けることで食欲が落ちてしまう犬については、環境の変化を最小限に抑えるためにペットシッターの利用を検討してみるのも一つの選択肢となります。

おやつを控えて徹底した食事管理を行う

単なる好き嫌いや食べ物のえり好みが原因の場合、改善には飼い主さんの根気強い対応が必要です。ただし、おやつを一切与えない、あるいは犬が食べるまで食事を抜くといった対応は、健康状態によっては危険を伴うため注意しましょう。

犬用のおやつは、1日の必要カロリーの10%以内を目安にすることが推奨されています。市販のおやつには嗜好性やカロリーが高いものもあり、与えすぎると肥満や栄養バランスの乱れにつながるおそれがあります。また、犬によっては、おやつの種類や量によって消化器に負担がかかることもあります。

食事管理では、決まった時間にフードを与え、食べ残しがあれば15〜30分程度を目安に片付ける方法があります。ただし、食事を片付けた後も、次の食事まで長時間にわたって食べ物を与えずに我慢させるのではなく、愛犬の年齢や体調に合わせて適切に管理することが大切です。

また、成犬であっても、2〜3日食べなくても問題ないと一概にはいえません。食欲不振の背景には、病気や口腔内のトラブルなどが隠れている可能性もあります。フードを食べない状態が続く場合や、元気がない、嘔吐するなどの症状が見られる場合は、早めに動物病院を受診しましょう。

愛犬の健康を守るためには、単なる好き嫌いと決めつけず、食べない原因を見極めながら、無理のない方法で食習慣を整えていくことが重要です。

食事の回数や量を見直す

一度に食べる量が少ない犬の場合、まだ胃の成長が十分でない可能性も考えられます。食べ残しが続くようであれば、一度に出す食事の量が多すぎるのかもしれません。そのような場合は、1回あたりの量を減らし、その代わりに食事の回数を増やして与えてみるという方法を試すことも有効です。

また、シニア期に入った犬の場合は、若い頃と同じように間食を与えすぎていないか注意しつつ、改めて必要カロリー量を計算し直すことも必要になります。

動物病院を受診して専門家に相談する

最も注意が必要な原因は、病気による食欲低下です。急におやつしか食べなくなったり、嘔吐や下痢、元気消失などの症状が同時に見られたりする場合は、まずは動物病院を受診して健康状態に異常がないかを確認するようにしましょう。飼い主さんだけで病気かどうかを判断することは難しいため、少しでも異常を感じたら獣医師に相談するほうが安心です。

また、断食があまりに長く続いたり、ふらつきなどの症状が見られたりした場合も、速やかに受診することが求められます。健康状態をしっかりと診てもらったうえで、偏食への対応についても獣医師やドッグトレーナーといった専門家の指示を仰ぐことが、安全で確実な解決策となります。

まとめ

犬がフードを食べないのにおやつは食べる原因

愛犬が日常の食事を拒否する背景には、単に風味が気に入らなくなったという理由だけでなく、病気や精神的なストレス、加齢による体の変化など、実に様々な要因が隠されていることがわかります。

大切な家族の一員が食事を取らなくなると、不安な気持ちから次々と新しい食べ物を与えてしまいたくなるかもしれません。

しかし、安易に違う種類のものを用意してしまうと、要求がさらにエスカレートし、栄養バランスの偏りや生活習慣病といった健康面での問題を引き起こす可能性が高まります。

犬がフードを食べないのにおやつは食べるという状況に直面した際には、まずは動物病院を受診して体に異常がないかを確認することが最優先となります。

そのうえで、食欲が落ちる前の状況を思い返して原因を探り、運動時間の確保や徹底した食事管理など、状況に応じた適切な対策を根気強く実践していくことが、愛犬の長く健やかな生活を守るための大切な一歩となるでしょう。